第3章
便失禁診療の概論
5. 治療法

食事·生活·排便習慣指導

食事·生活·排便習慣指導には次のようなものがある。

  1. 繊維成分の多い食事

    • 慢性的に便性が緩い便失禁患者では、食物繊維加工食品などによって便性を固形化し便失禁の改善をはかる。
  2. アルコール摂取制限

    • 特にビールなどの水分の大量摂取を伴う飲酒を制限する。
  3. コーヒー摂取制限

    • カフェインは腸管蠕動を促進して切迫性便失禁の原因となる場合がある。
  4. 排便習慣指導

    • 脊損患者や高齢者では、直腸に便があっても便意を感じないので、定期的にトイレに排便に行く習慣をつける。